更年期の頃になると、ホットフラッシュと言って、
突然、首から上や、脇に、尋常じゃない汗が出て、
自分も周りの人も、ビックリしてしまうことがあります。

自分でも焦ってしまうし、恥ずかしいし、
仕事に支障をきたすこともしばしば。

更年期障害で最も多い、ホッとフラッシュ対策について、調べてみました。

ホットフラッシュとは?

ホットフラッシュというのは、更年期障害によくみられる症状で、
突然、首から上、または上半身に、
大量の汗が噴き出す症状を言います。

普通の汗かきと、区別するには、

・突然、汗が噴き出る。
・汗が大粒で、噴き出かたが異常。
・熱くもない真冬でも起こる。
・焦れば焦るほどひどくなる。

などがあげられると思います。

また、普通の汗に比べ、汗の臭いが強いのも特徴です。

ホットフラッシュの原因

ホットフラッシュが起こる原因は、
ひと言でいうと血行不良です。
なぜそれが起こるかというと、自律神経が乱れるからです。

手をあげようとして、手を上にあげるのは、
他率神経…つまり、私たちの意思でどうにでもなります。

ですが、心臓を動かす。血管に血を流す…などというのは、
私たちの身体が、私たちの意思に関係なく、
身体自身が律する神経で、行われていて、
止まれ!と思って止められるものでもないし、
早く動け、ゆっくり動け、などと、変えることもできません。

ですが何らかの原因で、この自律神経が乱れることがあるのです。
では、その原因を探ってみましょう。

女性ホルモン(エストロゲン)の減少

更年期で一番多いのは、ホルモンの現象です。
女性ホルモンの一つ、エストロゲンが減少し、
それに伴い自律神経が乱れます。

更年期に差し掛かると、急激に不足していくエストロゲンは、
女性の身体を女性らしく保つだけでなく、
そもそも血流をスムーズにするという働きも持っています。

ですのでエストロゲンが不足すると、血管がせまくなり、
血液が流れにくくなってしまうのです。

人の身体は、血流が悪くなると、血流をよくしようと、
一気に大量の血液を、血管に流そうとします。

それが、ほてりや、のぼせなどの症状を引き起こし、
暑さ寒さに関係なく、突然の発汗につながるわけです。

焦れば焦るほど、症状がひどくなるのも、
脈が速くなり、血流が、より増してしまうからで、

しかも、汗は本来、
老廃物を血液に戻し、主に水分を排出するのですが、

ホットフラッシュの場合、
栄養や老廃物を血液に戻す間もなく、
突然!早急に血流を増やそうとするため、

栄養を取り込んだままの汗が、噴き出していることが多く、
これが、通常の汗より、臭う原因となってしまいます。

他の薬の副作用

更年期…というのには、少し早いのでは?
という方の中にも、
ホットフラッシュと同じ症状を起こす方がいらっしゃいます。

原因は不明ですが、例えば最近解明され始めた
HDAD(注意欠如多動性障害)の内服を飲み始めてから、
ホットフラッシュのような症状を起こし始めたという方も。

このように、薬の副作用で、
自律神経が、狂ってしまう方もあります。
しかし、このような副作用があっても、
主作用の効果を、重んじる場合もあります。

更年期でもないのに、ホッとフラッシュの症状が現れるという方は、
何か投薬治療を受けていらっしゃいましたら、
主治医とご相談され、薬を、変えて頂くか、
その薬を続けながら、汗を抑える、
なんらかの対処法で、乗り切るしかありません。

環境の変化

仕事が急に変わった。引っ越した。大切な家族が亡くなった。
何か環境の急激な変化で、自律神経が狂う場合があります。
この場合は、女性ホルモンの減少というよりは、
ストレスによる、自律神経の乱れになります。

医師の診断を受けても何の病気も疑われない場合は、
自律神経を整える、サプリや漢方薬などを、試してみられるのもいいかもしれません。
神経を落ち着かせる、アロマなどを取り入れてみるのもいいですね。

ご自分に負担の無い、
自分に合った方法を見つけることが大事だと思います。

ホットフラッシュ、その他編

汗が出る…という点で、ホッとフラッシュ?
と思われることがありますが、
ただの更年期だから、いずれ治る…では、済まされない病気もあります。

例えば、人は激痛や、貧血を起こした時も、
大粒の汗が、顔から滴り落ちますよね?

でもこの場合、ほてりやのぼせを伴わないことがほとんどで、
どちらかというと、
冷や汗…という言葉で表されるように、
身体は冷たくなります。

また、甲状腺機能亢進症(バセドー病)も、
発汗を伴います。

しかしこの病気の場合は、大粒の汗というより、
じっとりと体全体が汗ばんでいるような…
肌に触れると、ネチャネチャしたような感じになります。
診断は、血液検査ですぐに分かりますので、
このような病気があることも、頭の片隅に、入れておいてくださいね。

更年期障害と同じように、
ほてりを伴う、発汗もあります。
糖尿病性低血糖症がそうです。

これも、血液検査で分かりますので、
突然の汗が出る場合、一度は医師の診察を受けてください。

そして、さしたる原因も無い場合、
または、更年期障害と診断された場合は、

なるべく早い、ご自分にあった対処法を見つけることをお勧めします。